• 第10回日本医薬品安全性学会学術大会

ご挨拶

理事長就任挨拶

 『一般社団法人日本医薬品安全性学会』理事長就任にあたり
明治薬科大学医薬品安全性学研究室教授 佐藤光利 より、ご挨拶申し上げます。

 2021年7月より『日本医薬品安全性学会』という権威ある学会の理事長を拝命し、学会を運営してまいりました。本学会は、これまで
宇野勝次 初代理事長のもと、副理事長、理事ならびに監事、更には、社員(評議員)、会員の皆様のご尽力によって、発足以来順調に発展を遂げて参りました。一方で、2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症パンデミックに対する対策をとりながらも、全国規模の学術大会や各地域での研究会を可能な方法で開催し、医薬品使用時の安全性確保といった側面から薬物治療の安全性の向上や国民の健康増進に貢献して参りました。この間、医療における副作用対策は、これまでの「事後対応型」から「事前予測・予防型」へとシフトすることで、有害事象の発生を限りなく「zero」にするための取り組みがなされるようになり、現在は、医療現場におけるDX化や人口知能(AI)の利活用が促進されてきています。

 本学会は、臨床での副作用対策、研究、教育に関して 臨床から基礎、基礎から臨床への応用と実践に強い学会です。本学会の活動概要である「医薬品のリスクから患者を守る.それが私達の使命です!」の達成を目標に、今後も病院・薬局、官庁、企業、大学などの関連団体との連携をさらに強化・発展させることにより、副作用対策・防止といった本学会独自の領域で未来を見据えた医療の安全に貢献することを目指します。本学会の基盤となった地域における副作用研究会活動とその地域貢献、そして、学術大会等の学術活動を高いレベルで保ちながら、持続的発展を目指して、皆様からのご協力を賜り学会として尽力致します。新理事会で慎重に討論し審議した結果、理事長に私佐藤光利、副理事長兼認定研究会委員長に外山聡先生、副理事長兼認定試験委員長に今給黎修先生、学術委員長に髙栁和伸先生、編集委員長に中村智徳先生、広報委員長に瀧祐介先生、認定制度委員長に齊藤幹央先生、活動部会委員長に鈴木映二先生が選出されました(各委員は委員会名簿を参照下さい)。

 本学会は、これからも認定研究会の地域における活動を推進します。また、「活動部会委員会」では、本学会所属若手会員の未来における活躍の場を広げ、社会への貢献を支援するために新たな活動部会を立ち上げました。さらに、本学会は「日本薬系学会連合」設立時会員としても名前を連ねており、わが国の薬学の水準を向上させ、医療および健康増進に貢献することになります。冒頭でも紹介したように、安全な薬物治療を提供することで医薬品のリスクから患者を守ることが本学会の目標です。このことは同時に、副作用による医療事故を減少させ、医療費の削減にも繋がり、社会に貢献します。さらに本学会は、医薬品安全性指導者 (DSD)、医薬品安全性専門薬剤師 (DSSP)、医薬品安全性情報スペシャリスト (CDSIS)の認定により、医薬品安全性の専門家を育成します。本学会は、会員が活動しやすい環境を整備することで会員の活動を支援する学会運営を目指していきたいと考えます。これからも本学会の取り組みが発展するよう、尽力して参ります。

 皆様よりご支援を賜ります様、どうぞ宜しくお願い致します。

2023年9月

一般社団法人
日本医薬品安全性学会
理事長 佐藤光利

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